子供が不登校気味になると、まず誰に相談すればよいか悩みますよね。
そんな時は、市町村の教育委員会から派遣されるスクールカウンセリングの制度を利用されたら良いです。
スクールカウンセラーと話をすることで、気持ちが前向きになる子もいるからです。
しかし一方で、スクールカウンセリングが逆効果になってしまう子もいます。
この記事では、実際に不登校気味の兄弟姉妹がスクールカウンセリングを受けてみて、効果のあった子と逆効果になってしまった子のお話をしたいと思います。
小学生の不登校はどこに相談すればいいの?スクールカウンセリングを利用してみよう!

実は、市町村の教育委員会では、スクールカウンセリングの制度を実施しています。
しかし、市町村のホームページにはスクールカウンセリングの制度については掲載されていない場合が多いので、スクールカウンセリングの制度があることすら知らない親も多いです。
私もそうでした。
教育委員会のスクールカウンセリングの制度を利用するためには、学校を通す必要があります。
小学校から教育委員会に連絡をとってもらい、面談日時を調整する流れです。
不登校気味の小学生のスクールカウンセリングの流れ

スクールカウンセリングは、学校の個室を借りる場合が多いです。
実際に、私と当時小学4年生の子供たちのスクールカウンセリングの流れをご紹介しますね。
スクールカウンセリング初回

スクールカウンセリングの初回は、私と不登校気味の3人の兄弟姉妹が一緒に面談へ向かいました。
スクールカウンセラーの先生は、女性の先生でした。
主に母親の私とカウンセラーの先生が話をして、子供たちはただ座っているだけでした。
スクールカウンセリング初回は、相談者とカウンセラーの先生との顔合わせだと思ってください。
いきなり根掘り葉掘り質問されるなんてことはないので、子供も緊張する必要はありません。
スクールカウンセリング2回目以降

スクールカウンセリングの2回目以降は、子供のみ、母親のみで実施しました。
子供たちはひとりずつ、学校で困っていることなどを質問されたそうです。
ただ、かなり深く質問をされたそうで、ちょっとしんどいとも言っていました。
母親のスクールカウンセリングは、子供たちの家での様子や、母親自身が困っていることはないかを聞かれました。
そんな感じで、子供も母親もリラックスした雰囲気の中で思っていることを話すことができたのはよかったです。
スクールカウンセリングで不登校気味の小学生が普通学級に復帰!

私の2人の娘は、小学4年生の1学期に不登校気味でした。
完全に学校へ行けない時期もあったり、別室登校ならできる状態でした。
そんなときに受けたスクールカウンセリングでは、カウンセラーの先生と目標を設定しました。
レベル1 スクールカウンセリングへ行く
レベル2 1時間だけ別室登校する
レベル3 半日だけ別室登校する
レベル4 友達と会う
レベル5 給食を教室まで取りに行く
レベル6 1時間だけ普通学級に行く
レベル7 普通学級に朝から行く
こんな感じに目標を設定したことで、「よし、がんばるぞ!」と元気が出た二人は、一気にレベル6まで駆け上りました。
もちろん、いきなりそんなエネルギーが溜まったわけではなく、別室登校や適応指導教室に通い、徐々に元気を取り戻していった影響も大きいです。
適応指導教室について詳しくはこちら!
レベル6まで到達した小学4年生の2人は、自信満々に次のスクールカウンセリングへ行き、カウンセラーの先生にいっぱい褒めてもらいました。
そのおかげでさらに元気と自信を取り戻し、何事もなかったようにレベル7に到達し、朝から普通に教室へ行けるようになりました。
このように、スクールカウンセリングと別室登校と適応指導教室の力をかりて、うまい具合にエネルギーを回復させ、無事に小学校へ復帰できた子たちもいます。
あなたの不登校気味のお子様も、このパターンに当てはまるかもしれないので、スクールカウンセリングを受けてみようかと悩まれている場合は、思い切って申し込んでみることをおすすめします!
スクールカウンセリングを受けても小学校へ復帰できなかった小学生

しかし残念ながら、スクールカウンセリングを受けても小学校へ復帰できなかった小学生もいます。
私の息子は現在小学5年生で不登校中です。
彼が小学4年生の時に、スクールカウンセリングを受けていました。
最初は兄弟姉妹で3人そろってカウンセリングを受けていたので気持ちも楽だったようですが、ほかの2人が順調に小学校へ復帰してからは、一人でスクールカウンセリングに通うことになりました。
しかし、途中で行けなくなりました。
なぜなら、スクールカウンセラーとの相性が良くなかったからです。
スクールカウンセラーの先生は、息子に「君が学校へ行かないと、君の分の給食は捨てられてしまうんだよ」「お母さんもずっとは若くないから、ずっと甘えて家にいるわけにはいかないんだよ」という話をされたそうです。
たしかに、ある程度エネルギーが回復した不登校の子の心には響く声掛けかもしれません。
しかし、エネルギーもきれかかっている状態の息子には、負担に感じてしまったようです。
スクールカウンセリングへ行って、説教みたいなことを言われてしまうと、余計にしんどくなってしまいますよね。
このように、同じカウンセラーの先生が行うスクールカウンセリングでも、元気を取り戻せた子と逆にしんどくなってしまった子がいます。
息子がスクールカウンセリングもはっきり拒否したことで、スクールカウンセリングという場所も息子の居場所ではない、ということがわかりました。
それだけでも、小学生の息子の居場所探しのヒントを得ることができたので、スクールカウンセリングは受けてみてよかったと感じています。
小学生の不登校の相談なら、まずはスクールカウンセリングを受けてみて!

小学生の子供が不登校になってしまい、どこへ相談したらよいか悩んでいらっしゃるなら、まずは学校を通してスクールカウンセリングの制度を利用してください。
教育委員会からカウンセラー(臨床心理士)の先生が派遣されるので、小学校の担任の先生とは違う立場から子供と接してくださいます。
不登校の小学生の子供の場合、どこに「今の状態からの突破口」があるかは未知なので、未知の部分を少しずつ明らかにしていくためにも、できるだけ多くの人と接する必要があります。
悩んでいるなら、一度スクールカウンセリングも受けてみてくださいね!
子供が拒否したら、そこは子供の落ち着ける居場所ではなかったということです。
また別の方法、別の世界を探したらいいのです。
とりあえず、一歩進んでみよう!くらいの軽い気持ちでいろいろ試してみましょう!